おこめブログ

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ALTローテーション環境におけるミッドレンジロイヤルについて

こんにちは。お久しぶりです。こめじです。

OTKエルフのプレイング編についてはかなりの期間が空いてしまったこともあり、構築編の加筆修正も含めてゆっくりやっていこうと思います。

 

今期のナーフはかなり早い段階で行われましたが、環境の変化としてはおとなしいもので、削除されたカードが1枚あるもののデッキタイプの消失は起こりませんでした*1

依然マナリアウィッチ、テンポドラゴン、ミッドレンジロイヤルは勢力を落としませんが、バフにより環境入りした翠嵐エルフと共に、その他のクラスも相対的に環境に引き上げられました

珍しく存在しないクラスの無い環境とも言える状況ですが、だからといってそれが良環境と言えるかどうかはなんとも言えない感じがします。

観戦勢としては楽しみではありますが、競技プレイヤーは大変だなあと思う次第です。

閑話休題

それでは今回はALTローテーションフォーマットの環境デッキの一つである、ミッドレンジロイヤルについて解説していきます。

 

デッキコンセプト

ロイヤルのカードプールの大きな特徴として、豊富なエンハンス能力により、上から引いたカードだけで有効な動きを選択しやすいというリソース管理能力の高さがあります。

当然それに付随して大きな事故が起こりづらく、ドローソースという実質的なテンポロスをデッキに組み込むこと無く、強いカードのみで構成することができます。いわゆるグッドスタッフというやつですね。

そしてこの強みをとてつもないレベルで増強するカードが今期追加されています。

 

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はい。

誰もが羨むレベルのサーチ効果を持ちながら、何故か進化時効果まで兼ね備えるロイヤルレジェンドの筆頭株です。
ある程度カードゲームに造詣が深いプレイヤーはテキストを見た瞬間「余りにもズルでは?」と思うようなサーチ効果を持つフォロワーです。

ただでさえ高い安定性をこのカード一枚でダントツクラスに引き上げています

スタッツも3/2/3と標準クラスで、実質的なテンポロスはほぼ皆無と言っていいでしょう。 

基本的にミッドレンジロイヤルというアーキタイプに関しては、このカードの生み出す安定性を大きな強みとするデッキであるため、(特に先行時の)事故が起こりやすいような構築はご法度と言えます。

 

とりあえず筆者が1月下旬にグラマス到達したときに使用していたリストでも見てみましょう。

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 は?1コスは?

 

当時は翠嵐の斧使いのバフによってランクマッチにエルフが大量に居たので、1コストフォロワーによる速攻戦術を薄くして、守護であるホーリーナイトベアと、オクトリスの増量を図りました。

1コストフォロワーについてですが、最近の環境だとアグロプランを取らざるを得ないマッチアップが多くなってきた印象なので、恐らく採用したほうが強いと思います。

細かく見ていきましょう。

 

◎レイピアマスター

1/1/1であり2/2/2であり4/3/3必殺であり6/4/4守護必殺であり8/5/5…ryという現在のロイヤルの象徴のようなフォロワーです。

決してカードパワーの高いカードではありませんが、あらゆる局面で役割を持てる上に元のコストが1であるためレイサムとのシナジーもあるという完璧なカードです。

100人居たら100人3積みするカードでしょう。

 

◎白と黒の決闘

4コストとしては高いバリューを誇るフォロワーを1コスト払って手札に加える、ロイヤルとしても非常に付き合いの長いカードです。

4/3/3突進で攻撃時に1/1を並べるか、4/3/4で盤面全てに火力耐性を付与します。

8PP以上あればタダで2枚とも手に入るため、温存しておくことで大きなリソース補強が見込めます。

どちらのカードも横展開にちなんだ効果を持っており、特に白の女王・イメラは進化権の温存にも一役買います

レイサムの効果起動後はイメラの攻撃時効果でナイトが同時に2体出るため、押し込みの打点を引き上げられるなど、役割が多彩です。

ちなみにどちらも指揮官であるため、アサシンで潜伏させることもできます。覚えておきましょう。

 

◎オースレスナイト

2コストで1/1を二体並べます。ベーシックカードの1枚であり、わかりやすい横展開カードです

環境に1/2や1/3が多いため、2ターン目に出すフォロワーとしては役割が薄いですが、特に中盤において他のカードとくっつけて横に盤面を広げる際は非常に頼りになるカードです。

 

ホーリーナイトベア

2/2/2守護の兵士です。エンハンス5で4/4になります。

以前は必ずと言って良いほど入っていたカードですが、最近はあまり見かけなくなりましたね。個人的に推しているカードです。

まず前述の通り環境に2/1/2スタッツや、上から踏まれたくない2/2などが多く、オースレスナイトが綺麗に取られやすくなっています。

そこでオースレスを踏みつけに出てきた2/2/2や2/1/2に対して、蓋をする形でこいつを出してやれば、相手は除去を構えていなければそれだけで大きなディスアドバンテージを被ることになります。

通常先行3ターン目の強い動きというとアイテールか簒奪の蛇剣、ワルツに限定されるので、そこを増強するとともに2の動きも保証する、という採用理由になります。

上から引いてきた白と黒の決闘をくっつけながらオースレスに蓋をしたりできるのが好みです。

 

◎空の指揮官・セリア

2/2/2でありながら、5コストで守護絡みの3面展開か盤面を回収して疾走するかという相反した効果を選択できる素敵なカードです。某所でグッドデザイン賞を受賞していました。

希望の戦術家・セリアから出るシールドナイトとヘヴィーナイトは共に1コストであるため、レイサムの効果が起動しているとかなりのバリューを叩き出します。

絶望の使者・セリアについてはこのデッキのメインのエンドプランになり、レイサムの効果が起動していれば手札からだけでも10点近くの打点を叩き出すこともあります

 

◎月の刃・リオード

2/1/3潜伏であり非常に強力な進化時効果を持つ指揮官フォロワーです。

フェイス進化が許される状況では純粋に自身をアサシンで潜伏させるだけでもほぼ確実に6点持っていき、中盤のライフカットの要となるカードです。

特に隠伏天誅の0コスト1点は器用で、簒奪の使徒や必殺の魔弾、財宝の小剣などの軽量打点と組み合わせてバリューを出しやすくなっています。顔にも撃てるためアサシンを生成しそびれることもありません。

打点確保とリソース補充、更に多面処理も担える非常に優秀なカードです

手札に加わるアサシンもかなり悪さをするタイプのカードで、潜伏というキーワード効果のタチの悪さが伺えます。

 

◎簒奪の蛇剣

2コスト3点の標準的な軽量除去です。1コストの財宝トークンをランダムに1枚生成します。

財宝カードは保持しておくことで簒奪の使徒のバリューを引き上げる事ができる他、運次第で強烈なくっつき方をして特大バリューを出すことがあり、撃つたびにワクワクドキドキします(台パン)。

 

◎魔導狙撃士・ワルツ

3/2/2というボード上では若干のテンポロスを生みながら、1コスト3点の除去カードを手札に加える事ができるいぶし銀のフォロワーです。ごくごく稀に浄化の聖弾が役に立つマッチアップもあります。

こいつで加えた必殺の魔弾をいかに効果的に使えるかどうかはこのデッキのパフォーマンスに大きく関わる要素でしょう。

 

◎簒奪の絶傑・オクトリス

3/2/3の進化時効果持ちに、いろいろ効果がくっついているロイヤルのレジェンドらしい奴です。某所でバッドデザイン賞をry

進化時効果はリソース補充で、前述の通り細かい動きの補佐に最適なスペルを手札に2枚加えます。

ファンファーレ効果が特に悪質で、環境にこれの撃ち先が多ければ多いほどこのカードの採用価値が高まります。現在で言えばエルフの女王・リザやオシリスオリハルコンゴーレムなどが代表的な撃ち先でしょう。

エンハンス8では巨大化しながら無償進化することができ、レイサムの効果と合わせて多面処理に貢献します。

簒奪の使徒とのシナジーもあり、多様な役割を持つことができる点が評価ポイントです。

 

◎白翼の戦神・アイテール

先述の通り、今期のロイヤルの強みの根幹を担うカードです。

3で先陣の騎兵、4で簒奪の使徒、5、6ではゼタ、7以降はレイサムといつ出しても優秀なカードを手札に加えられ、数ターン先の動きまで担保できます。

これだけの効果を有していながら何故か進化時に体力バフまで行い、稀にこの効果で勝負が決まることもあります。オマケのようなものですが覚えておくと役に立ちます。

欠点としては狙いのカードをこのカードに頼った際に、動きが固定されてしまうために相手の展開に合わせられない事がある点です。危険な動きが予想できる際は熟考しましょう。

 

◎先陣の騎兵

強力な横展開とライフゲインを同時に行う進化時効果持ちのシステムフォロワーです。

後攻4ターン目の基本ムーブであり、3ターン目にアイテールを出す事で確定で持ってくることが出来ます。

また、レイサムの効果が起動した後に出すことで、ナイトが出る度に1点回復することができ、相手のリーサル遅延に役立つ事があることも覚えておきましょう。

中盤にガメておいたアサシンで潜伏させることで、ダメージレースを有利に進める選択肢もあります。

 

◎簒奪の使徒

5/4/5という標準的な中型スタッツを持ちながら、財宝トークンをプレイすることで盤面に打点を飛ばすシステムフォロワーです。ファンファーレでも1点飛ぶため、かなりの器用さを誇ります。

進化権を温存しながら相手の盤面を処理する動きに一役買う他、自身を進化させて6/7で盤面に置くことで無理な処理を強要して動きを制限するプレイングもままあります。

潜伏フォロワーにも打点が飛ぶため、飢餓の絶傑・ギルネリーゼが明確な負け筋になりそうなマッチアップでは財宝トークンを2枚以上保持しておくと処理できる事があります。

 

◎ドラゴンナイツ

5コストの個性的なカード群を状況に応じてチョイスでき、エンハンス8では何と2枚同時に出しシナジーも見込めるという嬉しいカードです。

5コストで使用する際にメインになるのがヴェインです。主に進化で相手のタフネス4以下の進化フォロワーを処理しながら、縦の圧をかけるのに役立ちます。

タフネス6〜7であればなかなか処理に苦労するため、相手のリソースを削る動きとして成立します。

ランスロットアグロプランの押し込みにフェイス進化を切る事が多いでしょうか。

ジークフリートは守護必殺に加えてタフネス4ということで、3点除去をかわしながら進化フォロワーの攻撃を受け止めるため、横展開の蓋をするのに適しています。

パーシヴァルをエンハンス以外で出すメリットは以前はほとんどありませんでしたが、7PPでアサシンとくっつけて潜伏させる事でゲームを終わらせに行く選択肢が存在します。頭の片隅に入れておきましょう。

エンハンスでは基本的にヴェイン+ランスロットで4点疾走としてか、ジークフリート+パーシヴァルで処理に回るかの2択というデザインですが、あまり固定観念を持たず状況次第で他の組み合わせの方が有効でないかも考えるべきです。

ちなみにエンハンスで出る2体は選択画面の左側が先に出る仕様です。

そのため盤面が1面しか開いていないときにあと3点がこのカード以外で出せない!という時は、ランスロットパーシヴァルと選択する事でパーシヴァルを盤面の外に追いやってランスロットを走らせるというライフハックがあります。

 

◎真紅の穿光・ゼタ

6/6/5突進として縦の処理を行いながら、4/4/2疾走を手札に加える攻撃的なフォロワーです。

手札に加える効果は攻撃時であるため、攻撃対象が盤面にいなければ発動しない点に注意です。

ベアトリクスは、絶望セリアと組み合わせて9PPで7点(レイサム下であれば9点)を出せたり、10PP以降なら守護を無視して4点を通したりと強力なフィニッシャーになります

 

◎高潔なる騎士・レイサム

8/8/7という巨大なスタッツとともに、フォロワーが攻撃するたびにナイトが出るようになり、更にそれを含めた1コストフォロワーが全て疾走を持つようになるというトンデモ効果をリーダーに付与する、ミッドレンジロイヤルの終盤戦の要となるフォロワーです。

アクセラレートの効果によりオースレスナイトと同等の役割も行使でき、デッキの安定感を高めてくれます。

リーダー付与効果を発動する事ができれば、盤面の処理能力とライフを削る能力が飛躍的に上がり、強い盤面を作りながらリーサルへの道を縮められるようになります。

しかし、このカード自身は突進も何も持っておらず、8という大きなコストを払わなければプレイできません

そのため、このカードをいかに安着させるかという部分が、このデッキのレイサムプランでのプレイングの要になります。

具体的な方法としてまずひとつは、進化権を8PPまで温存する事です。

レイサム自身が進化して攻撃しながら相手のフォロワーを処理し、その攻撃時に出るナイトでギリギリ2面処理までなら可能なため、そのような形で8ターン目を迎えられるようにプレイします。

他には、7ターン目に盤面を可能な限り横に広げるという方法です。

ナイト以外の攻撃可能なフォロワーが盤面に残っていれば、そこからもナイトが出せるため、よほどの盤面でなければ処理が追いつきます。

同じ理屈でリオードを配置したりアサシンで指揮官フォロワーを潜伏させる手段も有効です。

もうひとつは、黄金の靴を保持しておき、9PPで突進させるという方法です。

これであれば進化権が残っていなくても着地しやすくなります。

レイサム自体は言うまでもなく8ターン目に着地した方が強いですが、ゆっくりゲームができるマッチアップでは、この方法で進化権に余裕を持って戦えるため、黄金の靴が手札に入っている場合は視野に入れておきましょう。

 

 

私のリストには採用していませんが、採用候補に上がるカードもいくつか紹介していきます。

 

 

◎クイックブレーダー

1コスト1/1の疾走フォロワーです。

純粋な1打点であり、盤面に残るエンジェルスナイプということでバリューを出しやすいカードです。

中盤に絶望セリアと絡める際の打点補助になるのも利点のひとつです。

1コストのフォロワーを採用する利点として、アグロプランへの移行がしやすくなるという点が挙げられます。

特に現在のTier1であるマナリアウィッチやサタンドラゴンなどは、序盤の動きがかなり鈍いため、そこを突く形でのアグロプランは有効打となり得ます。

 

 

◎ゴブリン

1/1/2という破格のスタッツを持つシャドウバース最強のカードです。

クロック要員としてはクイックブレーダーよりも当然優秀であり、盤面に残り続けることで高いクロックダメージや有利トレードを見込めます。

レイサム下ではクイックブレーダーの上位互換となるため、序盤〜中盤での盤面への打点を重視しないのであれば基本的にこちらを採用する利点が大きいと言えます。

 

◎簒奪の従者

フォロワーと交戦するたびに+1/+1しながら財宝トークンを手札に加える2/1/1です。

ボード上においては2/2/2の上位互換という性質を持ちます。

2コストフォロワー枠として採用候補に上がりますが、マジックミサイルという天敵が環境に多く存在する点をどう見るかが分かれ目です。

また、交戦しない限りクロック打点が1なのでアグロ戦術への寄与度も低くなります。

アタック1のフォロワーの攻撃では永遠に処理できないという特性を持つのが強力で、そもそもフォロワーで当たりたくない効果を持つため、相手に除去札を吐かせる事ができます

序盤から中盤にかけて腐りがちな黄金の靴を最も有効活用できる低コストフォロワーであることも利点です。

 

◎嵐の槍使い

3/3/2突進であり、エンハンス7で2点AoEも飛ばせるフォロワーです。

ワンアクションで多面処理に寄与する点と、2点であることから相手のケアの範囲からずれている点などで盛大に刺さる場面がままあります。

また、先後問わず3ターン目の動きとしても綺麗なので、マナカーブの整理として投入するのも悪くないカードです。 

 

◎炎獅子の大将軍

ナーフによりほとんど削除されたようなものという印象ですが、直接召喚の効果は依然強力です

発動できれば勝利へぐっと近づくことでしょう。

しかし、これをデッキに投入する事で起きる弊害があり、ひとつはとにかく手札に引いてしまった際に弱く、プレイの選択肢が減ってしまう事が挙げられます。

更に7PP以降のアイテールのサーチ先がブレてしまい、レイサムを引き込む事自体が難しくなる点もあり、この二点はロイヤルの利点であるデッキの安定性を大きく損なう弊害となっています。

ロイヤルというクラスを選択する思想と相反し、デッキタイプが変わってしまうため、個人的には炎獅子の大将軍の採用は無しかなと思っています。

 

 

・ゲームプラン

このデッキには大きく分けて2種類の勝ち筋があります。

ひとつはオーソドックスな中速ビートダウンとして、リソースと盤面を適度に維持しながらクロックを刻み、レイサムを着地させて相手の高コストの動きを捌き、疾走で詰め切る、というのが王道のゲームプランとなります。

もうひとつは序盤から小型フォロワーを全力展開して相手のライフを削り、リオードなどで更に詰め、相手の準備が整う前に絶望セリアやランスロットで詰め切るアグロプランです。

どちらのプランを取るのが効果的かは相手のデッキタイプや手札の状況によって変わりますし、途中でプラン変更を行うこともあります。

サタンドラゴンやマナリアウィッチ、蝙蝠ヴァンパイアなど実質的な時間制限のあるデッキタイプが相手の場合は、アグロ気味に攻める事が相手のデッキの回転を抑止する事にも繋がるため、リソースを大事にしすぎるよりも、展開力を重視した択を取っていくべきです。

逆にミッドレンジロイヤル、アグロエルフ、テンポドラゴンなどのビートダウン系デッキに対しては、相手の展開に対して充分な処理札を保持して、レイサム着地から反撃に移るプランを重視します。

とは言うもののあまり型に嵌めた考え方をせず、状況次第で大局観をもってプレイする事が最も重要です。

 

・各対面の重要カード、プレイング

現在のローテーション環境は圧倒的Tire1と呼べるような強デッキは存在せず、どのクラスも一定数いるような雑多な環境と言えます。

そのため、あらゆるデッキタイプに対する想定をする必要があり、練度が勝率に直結します

筆者も偉そうな事を言えるほどの練度があるわけではありませんが、それぞれのクラスにおける代表的なデッキタイプとの戦い方の意識を記していこうと思います。

 

◆エルフ

主なデッキ:アグロエルフ、バフコンボエルフ

翠嵐の斧使いのバフによりあらゆるアーキタイプのパワーが上がり、コンボ軸のビートダウンとして環境に増えてきたクラスです。

アグロ軸の高速ビートダウンと、コルワとホワイトヴァナラ、森の戦士などのコンボを軸としたコンボデッキの2種類が存在します。

エルフの女王・リザのラストワード能力により高確率で翠嵐の斧使いを引き込む事をデッキの強みとしているため、オクトリスで奪う事で相手の勝ち筋とリソースを削ぎ落とせます

デッキタイプによっては森の戦士のAOEで盤面を壊滅させに来るので、マグナスなどでケアできる際はしていきましょう。

レーネファイターやメーテラ、森の戦士など盤面保持に関してケアの範囲を超えている動きが多いため、無闇に盤面作りにリソースを吐きすぎるのは避けておくのが無難です。

先陣の騎兵でのライフゲインと横展開が有効に働きやすいので、先行後攻問わず積極的にキープして良いでしょう。

 

◆ロイヤル

主なデッキ:ミッドレンジロイヤル

ミラーマッチに関しては強制的にゲームを終わらせる要素がない事から、レイサムの安着が明確な勝ち筋となります。

つまるところ先行有利なのですが、後攻側は先陣の騎兵を皮切りに盤面を渡さない事で、相手にレイサムを出させないプレイングが要求されます。

或いは出させた上で多くのリソースを相手に吐かせる事でリソース勝ちを狙う事が考えられますが、どちらも的確なケアと正確なプレイングによる細かなアドバンテージの積み重ねが最も重要になります。

白と黒の決闘は開いているかどうか、手札にある財宝トークンは何か、必殺の魔弾はあるかなども踏まえ、常に最悪を想定して立ち回り、時には割り切ってプレイしましょう。

 

◆ウィッチ

主なデッキ:マナリアウィッチ、秘術バーンウィッチ

おなじみマナリアウィッチと、始祖マナリアとオリハルコンゴーレムを起点とした秘術バーンウィッチの2種類が存在します。

それぞれ対処法が異なりますが、どちらのデッキタイプも事実上の時間制限があるデッキと言えます。

マナリアウィッチについては明確に不利がついており、わかりやすくアンの大魔法でのリーサルが時間切れになるので、基本的にはアグロプランを通す事を主軸に考えます。

中盤から小型の守護が大量に並びやすいため、軽量除去は体力を守ることよりも守護を突破するために保持するなどの思考の切り替えも時には必要です。

秘術バーンウィッチにおいては、始祖マナリアの着地を牽制する事が特に有効です。

相手の5PPに合わせてヴェインや使徒の進化置き、あるいは横展開によってプレッシャーをかけ、無理やり置いて来るようならマグナスでゲームを決めに行きます。

ちなみにオリハルコンゴーレムのラストワードはオクトリスで奪えるので、体力7の進化置きはオクトリスがある限り正着と言えます。覚えておきましょう。

 

◆ネクロマンサー

主なデッキ:ミッドレンジネクロ

ケルベロスという最強クラスの横展開フォロワーを軸に、終盤の決定力も兼ね備えたミッドレンジ帯のビートダウンです。

レディグレイやギルネリーゼによる回復があるため、無理なアグロプランは敗着の原因になります。着実に盤面を整え、綺麗にレイサムを着地させる事を主軸にゲームを作りましょう。

オクトリスの存在により相手はオシリスやニコラ、エンハンスのボーンバッファローなどを出しづらいため、カードプールから相手の選択肢を削る事が可能で、ただでさえ厳しい手札にさらに負担をかけています。

グレモリーで付与したワンドローなども奪っていく事で、より相手の選択肢を削れるので、オクトリスは積極的にキープしましょう。

ケルベロスはとにかく重いですが、リオードや使徒などでの多面処理を軸に丁寧にトレードすれば、さほど脅威ではありません。

また、財宝トークンを溜め込んでおく事で、相手のギルネリーゼを潜伏中に処理する事ができるのも覚えておきましょう。

 

◆ドラゴン

主なデッキ:サタンドラゴン、テンポドラゴン

素早いマナランプから早期にサタンを着地させ、コキュートスカードの特大バリューで勝利を狙うサタンドラゴンと、侮蔑の炎爪を始めとしたパワーカード群でテンポを取っていき、アジ・ダハーカなどの大型疾走を叩きつけて勝利するテンポドラゴンの2種類が存在します。

サタンドラゴンに対しては序盤のマナランプから生まれるテンポロスを突く形でライフを詰め、アグロプランで押し切る方が有効に見えますが、実はテンポドラゴンだったなどの際に無理な横展開を竜の翼や侮蔑の嘲笑、ドラゴニュートの威圧などで咎められてしまうリスクがあります。

逆にテンポドラゴンに見えるからと言ってカードを温存しすぎた結果、なぜか普通にサタンが着地してゲームを破壊されるといったことも考えられます。

そのため、BO3などでデッキタイプが割れているのでなければ、リソース保持と詰めのバランスを取りながらプレイしていく事が重要です。

サタンを出されたとしても、レイサムさえ着地できればアスタロトベヒーモス以外のムーブに関してはロイヤルのカード群であればある程度の対応は可能なので、ライフが詰められているなら諦めずにプレイしてみると、相手の引き次第で勝てることもあります。

 

◆ビショップ

主なデッキ:チェキババビショップ、聖獅子ビショップ

カウントダウンアミュレットから出るフォロワーと聖騎士・ヘクターの圧によって盤面を制圧し、終盤にはチェキババを叩きつけて圧殺するチェキババビショップと、聖獅子の結晶のカウントを稼いでいき、4/4疾走を大量に走らせる事で勝利する聖獅子ビショップの2種類が存在します。

生半可な展開は聖騎士・ヘクターにより進化権の有無に関わらず無に帰すので、逆にヘクターへの返しを意識するか、ヘクターの処理能力を超えた盤面をなんとか形成するかを考えましょう。

レ・フィーエや白竜の神殿によるライフゲインも馬鹿にできないので、安易なアグロプランは身を滅ぼします。横の処理をヘクターとテミスの粛清にかなり依存している部分があるので、リソース配分を考えながら展開していきましょう。

聖獅子ビショップに関しては、相手視点から見てとにかく横並べがキツいため、ガンガン横に並べて圧をかけてやりましょう。それだけで結晶カウントを進めること自体を大きく阻害できます(安息の狂信者で詰まない程度に)。

こちらにもやはりヘクターは投入されており、安易に盤面の獅子を残すと思わぬ痛手を受けかねません。

神殿が1枚であれば結晶だけで12点出せるのは10PPからなので、それまでにはこちらもレイサム絡みで王手をかけていけるようにゲームを作りましょう。

 

◆ヴァンパイア

主なデッキ:蝙蝠ヴァンパイア

OOT期には一斉を風靡した蝙蝠ヴァンパイアですが、純心の歌い手のローテ落ちにより、安定性を失ってしまいました。

それでもギミック自体は依然強力であり、まだまだ現役であると言える強さを持ちます。

ターン制限がある他、ブン回ると手がつけられないタイプのデッキですが、自ら体力を削っていく性質があり、体力を回復する手段をフラウロスと姦淫の翼の2種類に大きく頼っているため、オクトリスを構えておく事で甚大な被害を与えることが望めます。

こちらから横展開を押し付けて邪眼の悪魔に進化を切らせる事で、結果的に自傷回数を増やす事を阻害できるので、適度な横展開を意識しましょう(やりすぎてアドバンテージを取られすぎないように)。

ヴァーナレクの追加効果が起動する段階になってしまうと、ケアにも限界がある感じになってくるので、ある程度は割り切って詰めに行くことを視野に入れましょう。

相手の手札と状況、こちらの札によっては蝙蝠が引けていないという割り切りも早い段階ですべきです。

 

◆ネメシス

主なデッキタイプ:アーティファクトネメシス、リーシェナ人形ネメシス

デッキに埋めたアーティファクトをあの手この手で引き込み、高バリューな動きを押し付けた挙げ句、デウスエクスマキナの着地から加速装置でゲームを破壊するアーティファクトネメシスと、破壊の絶傑・リーシェナから生成できる白のアーティファクト、黒のアーティファクトのコストを操り人形で下げ、プレイすることで勝利することを目指す人形ネメシスの二種類が存在します。

アーティファクトネメシスに関しては、こちらがいくら平均値が高いとは言え常識的な範疇の動きしかできない以上、まともに付き合っていてはいつか敗北します。

こちらができる事として最大限目指すべきところは、デウスエクスマキナの安着を阻止する」ことです。

デウスエクスマキナを置いたらこちらが勝つぞ、という状況を作り出すことで実質的な詰み状態にできれば勝利は目前です。

序盤から盤面を横に横に広げていくことで細かなクロックダメージを稼ぐと共に相手の準備を阻害し、早い段階で疾走でライフを詰め切るプランを取ります。

もしくは、そうして稼いだ時間でこちらのレイサムをなんとか安着させ、相手の大量のアーティファクトの展開をこちらからも現実的に処理しつつライフを徐々に詰めていくことも視野に入ります。

特に後攻時はデウスエクスマキナ安着の阻止というのは無理があることが多く、リオードにガンガン進化を切れてライフを一気に持っていけるような状態でなければ、早い段階でレイサムの着地を視野に入れたプレイに切り替える必要があります。

人形ネメシスに関してはリーシェナが安着してしまった場合こちらも実質的な時間制限が提示されるので、基本に則ってできるだけ処理しづらい盤面を作りながら早い段階での決着を狙いに行くべきです。

白のアーティファクトの2点回復も計算に入れて詰めていかないとならないため、時間をかければかけるほど不利になります。

 

 

・まとめ

今環境は過去を見ても特に珍しい雑多な環境で、非常に多くのデッキタイプがひしめき合っている事と、アームデッキと呼ばれるタイプのデッキが多い事もあり、上振れ下振れに起因するストレスもそれなりに大きく感じる環境とも言えます。

その中でミッドレンジロイヤルのような、「正しい選択肢さえ常に取り続けられるのであれば、その安定感ゆえ高勝率を維持できる」といった性質のデッキは、特にランクマッチなどのフォーマットでは魅力であると感じます。

当然プレイスキルが伴わなければデッキのポテンシャルを引き出すことができず、勝率も維持できないという事になってしまいますが、裏を返せば今期のミッドレンジロイヤルである程度勝ち越せるのであれば、ある程度の腕前があるという証左にもなるでしょう。

因みに筆者のミッドレンジロイヤルの勝率に関してですが、ランクマッチやグランプリでは6~7割程度で勝ち越せていますが、レートで使用してみたところ4割強という結果に…。

 

つまりはそういうことです。

それでは。

*1:筆者は炎獅子の大将軍にガン寄せしたロイヤルはデッキとは認めていませんでした